理事長所信

清瀬青年会議所第45代理事長

中澤 知裕

中澤 知裕 顔写真

はじめに

「明るく楽しく面白く」――これは私たち清瀬青年会議所が掲げる運動の原点です。少年の目で心で、どんなことにも興味を持ち、未来へ駆け巡る感動を追い求める。この純粋な精神は、私たちの誇るべきDNAとして、脈々と受け継がれて参りました。この原点に立ち返る必要性を強く感じております。

昨年度を振り返れば、組織の拡大という課題に十分な成果を上げることができず、また組織運営の面でも個人で抱え込んでしまいました。まさに「裸の王様」となることを戒めた私たちの宣言に反し、独りよがりな運営に陥ってしまった場面があったことを、謙虚に受け止めております。この度、2025年度理事長として2期目を務めさせていただくにあたり、昨年度の経験を踏まえ、新たな決意を胸に刻んでおります。

2025度 清瀬青年会議所スローガン

~心で紡ぐ地域の絆~

本年度、私たちは「祭」をスローガンに掲げます。「祭」とは単なる行事ではなく、地域の人々の想いが結集し、過去から未来へと受け継がれていく神聖な営みです。人々が集い、感謝を共にし、明日への願いを込める。その純粋な祈りの場こそが、まさに地域の心のよりどころとなってきました。この「祭」の精神性を、現代の地域づくりに重ね合わせていく。それが本年度の私たちの挑戦です。伝統の力を現代に活かしながら、新たな地域の絆を紡いでいく所存です。

拡大と組織基盤の強化

会員拡大の目指す先は、事業の効果的な展開と組織の持続的な発展です。まず、組織運営面では、原点に立ち返り会議を活性化させ、メンバー一人一人が主体的に参画できる環境を整備します。これにより、組織全体の活力を高め、より効果的な事業推進を実現します。またブロックをはじめとする外部への積極的な交流、参画を奨励し、新たな知見や青年会議所について学ぶ機会を創出します。清瀬青年会議所の次代を担う人材の育成に注力して参ります。

対外連携では、行政との緊密な協力関係を構築し、地域課題の解決に向けた取り組みを強化します。さらに、他地域のJCとの交流を推進することで、相互の経験を共有し、運動の質の向上を図ります。また、地域の各種団体とのネットワークを構築することで、より影響力を有した事業の創出を目指します。

新しい祭の創造

私たちは、この地域に「ない」ものを嘆くのではなく、その現状をむしろ可能性として捉えています。市民の潜在的なニーズに応え、新たな場を創出することで、清瀬の魅力を更に高められると確信しております。

しかしながら、前例のない祭の開催には、数多くの課題が存在することも認識しています。安全面での万全な対策、行政との緊密な連携、地域住民の皆様のご理解、運営に関わる人員体制の構築、そして何より、持続可能な運営を目指すことが必要です。

青年会議所の持つネットワークを活かし、専門的知見を積極的に取り入れた運営管理体制を構築することで、安定した事業運営を実現します。また地域全体での協力体制の確立を目指して、行政、企業、地域団体との連携を強化します。この連携を通じて、地域全体の活性化に寄与する取り組みを展開して参ります。

さらに、未来を見据えた確かな基盤づくりとして、継続的な運営モデルの確立挑みます。持続可能な運営を実現するとともに、これらの運動を通じて地域ブランディングへと昇華させ、清瀬青年会議所の価値向上を目指します。

清瀬の魅力創出

創立45周年という記念すべき節目の年を迎える私たち清瀬青年会議所が、次代へとの繋げていくべきことを改めて考えていかねばなりません。我々は新たな価値の創造を通じて、これまでの感謝の想いを地域へと還元していく所存です。

清瀬市の誇る新鮮な地場野菜。四季折々の農産物は、市の誇るべき財産です。

これらの魅力を広く市内外に発信するため、生産者と地域の多様な主体が連携し、地域に根付く豊かな食文化を改めて見つめ直す機会を創出してまいります。

清瀬の魅力は、まだ私たちの目の届かないところにも豊かに眠っているはずです。45年の歴史の中で先輩方が築き上げてきた地域との絆を大切にしながら、地域の潜在力を最大限に引き出し、市民の皆様や地域の事業者の方々と共に知恵を出し合い、清瀬のさらなる発展へとつなげてまいります。

青少年の育成

青少年の健全な育成は、地域の未来を築く上で最も重要な使命の一つです。私たち清瀬青年会議所が長年にわたり開催してまいりましたわんぱく相撲大会は、子どもたちの心身の成長を支える貴重な機会として、地域に深く根付いてまいりました。近年の社会環境の変化により、参加者数には変動がありながらも、シニアクラブの皆様をはじめとする地域の方々の温かいご支援により、今なお多くの子どもたちが集う伝統ある事業として継続することができております。

また、JCカップにおいては、清瀬の代表チームが東京都大会で輝かしい成績を収めるなど、子どもたちの努力と情熱が実を結んでおります。この大会を通じて育まれる青少年たちの協調性とスポーツマンシップは、未来の清瀬を担う貴重な財産となっていくことでしょう。

これらの青少年育成事業は、単なるスポーツ大会としてではなく、地域全体で子どもたちの成長を見守り、支援していく場として、より一層の充実を図って参ります。今の清瀬を見渡せば、子どもたちの憩いの場、季節の楽しみが次第に失われつつあります。地域の未来を担う子どもたちの「今」を守り、育む。子どもたちの成長の機会が失われつつある今だからこそ、私たちが新たな場を創造していかねばなりません。

私たち大人自身が「少年の目」を持ち続け、子どもたちと共に成長していく姿勢を示すことは清瀬青年会議所の精神であります。地域の子どもたちが、心から楽しみ、学び、成長できる場の実現を目指し、笑顔があふれる清瀬に向けて、全力で取り組んで参ります。これまでの成果を礎としながら、新たな時代に即した形での青少年育成の在り方を模索し、より多くの子どもたちが参加できる機会の創出に努めて参ります。

結びに

清瀬JC宣言に込められた想いは、時代が変わっても色褪せることはありません。むしろ、複雑化する現代だからこそ、この純粋で力強い精神が輝くのではないでしょうか。「祭」が地域の人々の想いを紡ぎ、未来への願いを込める場であるように。私たち青年会議所も、少年の目を持ち続け、清瀬の未来を築く確かな結び目となれるよう努めて参ります。

 昨年の経験は、私に大きな気づきをもたらしました。窮すれば通ずなどと言いますが、鈍してしまったようです。独りではなく、皆と共に。個の限界を超えて、組織として。この学びを胸に、本年は新たな仲間とともに、より大きな価値を生み出して参ります。清瀬の地に、人々の想いが響き合う祭りの輪を広げていく。その想いと共に、未来へ駆け巡る感動を追い求め続けるメンバーと共に、全力で邁進する所存でございます。どうぞよろしくお願い申しいたします。